1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:7.33m、全幅:9.05m、全備重量:886kg
エンジン:Mercedes D3 160HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:165km/h
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亀仙人2映画「レッド・バロン」
1971年 アメリカ
監督
ロジャー・コーマン
脚本
ジョン・ウィリアム・コリントン
ジョイス・H・コリントン
製作
ジーン・コーマン
出演者
ジョン・フィリップ・ロー
ドン・ストラウド
音楽
ヒューゴー・フリードホーファー
撮影
マイケル・リード
編集
ゲオルグ・ファン・ノイ
アラン・コリンズ
「レッド・バロン」の映画はもう一本2008年にドイツで作られたのがありますが、今回は四十年前のアメリカで作られた方です。
最後まで一対一の正々堂々の戦いで雌雄を決する空中戦を続ける、リヒトフォーフェンに対し、効率的に大量殺戮や資材の破壊を主張するロイ・ブラウンやゲーリングが力を得るありさまを描いています。
その有様は映画の中のセリフであらわされています。
「我々の相手は獣ではない。敵に敬意を払わねば、ただの殺戮行為になる。我々は主義を持って戦っている。その精神を理解したまえ」
「戦争では貴族も平民もない。ただ人間が戦っているだけ。勝つことがすべてだ」
「人間の誇りを捨てるのか」
「騎士道の時代は終わったんだ。我々は軍人、殺しが商売だ。一級の殺し屋を目指せ」
そこには、人を殺すことのためらいや罪悪感が消え、ただ機械的に標的を消すだけの世界になってしまい、人間性が無くなって行く。
レッド・バロン(マンフレート・フォン・リヒトホーフェン)
第1次世界大戦で最大の撃墜記録(80機)を記録したドイツ軍のエース・パイロット。
大戦後期に赤色の戦闘機で活躍したため、「レッド・バロン」と呼ばれる。
「天駆ける騎士」と呼ばれ騎士道精神あふれる戦い方は、両軍のパイロットから尊敬された。
はじめは、騎兵として主に敵陣の偵察任務に就いたが塹壕戦が始まり騎兵の出番が無くなると航空兵として、敵陣の爆撃や偵察の任務に就いた。
その当時ドイツのエースパイロットであるオズヴァルト・ベルケ(生涯撃墜数40機)に出会い、1916年3月に彼の部隊で戦闘機パイロットとして活躍を始める。
1918年4月21日カナダ人の英国軍のパイロット、アーサー・ロイ・ブラウンによって撃墜されたとなっている(実際は低空飛行中、地上からの射撃で落とされたらしい)。享年25歳。
補足1 ヘルマン・ゲーリング
第二次世界大戦のドイツで「帝国元帥」としてナンバー2の地位に上がった、ヘルマン・ゲーリングはリヒトフォーフェンの航空隊に属し、リヒトフォーフェン亡きあとは、同航空隊の隊長を務めた。
パイロット時代のヘルマン・ゲーリング
補足2 血の4月
1917年4月のアラスの戦いにおいて、1か月の間にイギリス陸軍航空隊はドイツ陸軍航空隊によって245機の航空機を失った。対するドイツ側は66機の損害にとどまった。この時リヒトフォーフェン率いる第11航空機隊は89機を撃墜し、リヒトフォーフェン自身もアルバトロスD.Ⅲに乗り21機撃墜している。
この後、連合軍側が、新技術を取り入れた戦闘機(S.E.5 ソッピーズ・キャメル SPAD S.Ⅷ)を大量に投入したため、このような一方的な戦いは起こらなかった。
補足3 リヒトフォーフェンの愛機
アルバトロスD.Ⅲ
ALBATROS D3
この機の特徴としては木製ながらモノコック構造の胴体を採用したことです。そのため軽量に出来、165キロスピードを誇った。
ただ最初の性能が良かったため、新型機の開発が遅れ大戦の終わりまで使い続けられ、最後は連合軍の200キロ越えのスピードを出す新型機に太刀打ちできなくなった。
「血の4月」の後D.Ⅲ型からD.Ⅴ型に変わったが、リヒトフォーフェンのはこう批判している。
『イギリス機に比べてまったく時代遅れで、途方もなく劣っており、この飛行機では何もすることができない』
また欠点として、翼の強度が弱く映画の最初に急降下中に空中分解を起こしかけ、師のベルケに怒られる場面がある。
フォッカー Dr.I
前に立っているのはリヒトフォーフェン
フォッカー・Dr.1
1917年ドイツ
単発・単座戦闘機。
全長:5.77m、全幅:7.19m、全備重量:586kg
エンジン:Oberursel UR2 110HP、武装:7.9mm機関銃×2、
最高速度:185km/h
「レッド・バロン」と言えば赤く塗られたフォッカーの三葉機が有名です。
特徴としては分厚い翼が三枚あるため視界が悪いのが欠点である。
また着陸しようとして機首をあげると、主翼の後流に尾翼が巻き込まれ事故が多発した。
更にロータリーエンジン(星型エンジンの軸を機体に固定し、プロペラと一緒にエンジン自体が回転する。重いエンジンが高速で回転するため機体には一緒に回ろうとする力が働き、操縦がとても難しかった)と、高い重心位置、短い翼とで飛行は非常に不安定であった。
こう書くとろくでもない飛行機に思えるが、戦闘機にとって不安定な機体は空中戦において機敏な動作が出来、大きな利点になる。
この機が有名なのは、長い戦闘機の歴史の中で空中でキックターンが出来た唯一の機体だからです。つまり前に飛びながらそのまま、水平にくるっと一回りできることです。
戦闘中に後方から迫ってくる敵機に対し、いきなり機体ごと振り返って機銃を浴びせかけることが出来ます。
操縦がとても難しく、ベテランパイロットしか乗れないため300機ほどしか作られなかった。
補足4 銀カップについて
リヒトフォーフェンは敵機を撃墜する度に、銀のカップに日付と敵の名前を彫って記念に飾っていた。映画で宝石商が届けたのはこのカップです。ただ戦争が激しくなると銀の入手が出来なくなり、60個で終わってしまった。
感想です。
少し前に撮られた「ブル―マックス」に使った当時の復元機を多量に譲ってもらい使っています。
CGと違い実機による当時の空中戦がたっぷり楽しめます。
アメリカ映画にありがちなラブロマンスがないため、個人戦から集団戦に変わる流れが途中で途切れることなく、スムーズにつながっています。
戦闘機に迷彩を施し、目立たない様にしろとの命令に対し、戦闘機と分からなければよいのだろうと、戦闘機にあるまじき派手な色に塗った編隊が飛ぶ場面で、笑ってしまった。
当時の空中戦を楽しもうとするには、とっても良い映画です。
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