なぜ戦争が始まるのか 

映画からその訳を探ってみようby亀仙人2世

映画 『ザ・サイレント・ウォー 戦場の絆』敵陣地の真下にトンネルを掘り、爆薬を仕掛けて陣地を爆破する工兵の話。 

time 2017/08/29

映画 『ザ・サイレント・ウォー 戦場の絆』敵陣地の真下にトンネルを掘り、爆薬を仕掛けて陣地を爆破する工兵の話。 

2010年  オーストラリア

突然大地が盛り上がり、巨大なイトスギのような黒いトウモロコシの形をした土が1キロぐらい吹き上げ、次の瞬間われわれは爆風で吹き飛ばされた。(当時のドイツ兵の証言)

スタッフ
監督:ジェレミー・シムズ
製作:ミッシェル・ラッセル
製作総指揮:ロス・トーマス、グレッグ・レインズ、ジョン・リー
脚本:デヴィッド・ローチ
撮影:トビー・オリバー
音楽:チェザリー・スカビスゼウスキー

キャスト
ブレンダン・カウエル、ハリソン・ギルバートソン、エイデン・ヤング、ジャクリーン・マッケンジー、スティーヴ・ル・マルカンド、イザベル・ヒースコート、ハリソン・ギルバートソン、ケネス・スピテリ、ガイトン・グラントレー

1917年6月7日午前3時10分、ベルギーのフランドル地方にあるイープルの町近くの台地で大規模な爆発が起こった。この台地の上に構えていたドイツ軍は、死者1万人以上の死者を出し連合軍の進出を許してしまった。

この映画はドイツ軍陣地の真下にトンネルを掘り爆破させた、10人のオーストラリア・トンネル中隊の物語です。

イギリス軍のトンネルの図面です。60高地へのトンネルは1番上です。

あらすじと感想

オーストラリア人で鉱山技師をしているウッドワードは、トンネル中隊での募集に応じ、はじめはフランスのアルマンティエールに配属される。

トンネル部隊の任務は地下にトンネルを掘り、ドイツ軍のレッドハウスと呼ばれる処点を地下から爆破することと、同じようにトンネルを掘ってくるドイツ軍から味方を守ることです。トンネルの壁に聴診器を当て、土の中を伝わってくる音で敵の動向を探っていきます。不慣れなウッドワードは地下で敵の攻撃を受けたり、別の場所で部下を死なせたりして古参兵のブレイザーに嫌われてしまいます。

さらに地上の塹壕で砲火にさらされている歩兵たちから、大砲の弾が落ちてきても安全な地下に籠っているトンネル中隊は臆病者として馬鹿にされていました。

そんな彼に転機が訪れました。爆破が得意なウッドワードは時間がないため、夜間地上から敵の攻撃処点レッドハウスの爆破を命じられたのです。

トンネル内で敵と戦って助かったモリスと、ベテランのフレイザー伍長を伴って困難な任務に向かいます。地上での戦闘に不慣れなウッドワードはフレイザーの忠告を素直に聞き、敵陣の爆破に成功しました。攻めあぐねていた敵の陣地を堕としたことで、地上部隊と仲良くなり、部下の信頼も得ることが出来ました。

この功績によりウッドワードは中尉から大尉に、フレイザーは伍長から軍曹に昇進しました。しかし同時に、ベルギーの激戦地イープルにある第60高地への異動を命じられました。

下の写真は現在のイーブルの街の写真です。ドイツ軍は街を取り囲む台地の上から攻撃していました。この一角に第60高地があります。

着任早々敵の攻撃でストリーキーを失います。彼は、迷子になったビリーとウォルターを助けようとして犠牲になりました。

第60高地の地下30メートルの所までトンネルが掘られ、30トンの爆薬が蓄えられていた。ウッドワードの任務は爆破の日まで、この爆薬を使えるよう管理することであった。

上官の大佐は良い人ですが、副官はまるでダメで部下が手柄をたてようとすると妨害し、失敗は部下のせいにしてしまいます。この副官の無茶な命令で、ウォルターの父親はトンネル内で敵に攻撃され爆死してしまいます。

トンネル内に湧き出る地下水を排出するため新たにシャフト(立て坑)を掘り電動ポンプを設置します。また爆薬を貯蔵している場所までのトンネルの補強も行いました。この物音をごまかす為、新たにおとり用のトンネルを作り、最年少のティフィンに派手な音を立て、掘っているように見せかけるよう命じました。

ところがドイツ軍のトンネル担当の工兵バベック軍曹は音のわりに工事が進んでいないのに気づき、このトンネルは「おとり」であると見破りました。彼はかねてから気にしていた第60高地の真下にある深いトンネルに向かって、シャフト(立て坑)を掘り始めます。

爆破開始の10時間前、敵の立て坑が9時間後に爆薬の集積場所に到達することが分かりました。このあとの見せ場は、映画を見てください。

爆薬に起爆装置を取り付け、全員で避難する時落盤が起こり最年少のティフィン1人がトンネルに取り残されてしまいました。隊員たちは急いで上に登り、ウッドワークに爆破の延期を訴えましたが彼は作戦全体の進行を考え、爆破のスイッチを入れてしまいます。

ウッドワードはこの功績でオーストラリアに4人しかいない2本棒の十字勲章を受け、幼馴染のマージョリーと結婚しました。結婚式にはかってのトンネル中隊で生き残った仲間と共に、記念写真に納まりました。

トンネルを掘って、敵の陣地の真下に爆薬を仕掛け、爆破するだけの簡単なことだけと思っていましたが、敵もそれを阻止するために何本ものトンネルを掘ってきます。

地下のトンネルという限られた空間の中で、かすかな物音から敵の動きを読みどう対処するか、かなり緊張しました。

かっては優しかったウッドワードが、最後には作戦のために仲間を殺してしまう非常な男に変わったことに、戦争の恐ろしさが出ています。

登場人物それぞれのキャラクターもしっかり描かれており、見ごたえのある作品でした。

この攻撃でドイツ軍を破った連合軍は、パッシェンデールの村で激しい戦いに巻き込まれます。

パッシェンデールの戦いの映画はこちら ↓

「映画」 タイム・オブ・ウォー 戦場の十字架 戦争は殺し合いだということが、よくわかる映画

両方の戦闘に関する解説はこちら ↓

優勢だったドイツが敗退に変わる重要な戦い パッシェンデールの戦い

 

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