なぜ戦争が始まるのか 

映画からその訳を探ってみようby亀仙人2世

映画 「戦火の馬」第1次世界大戦を生き抜いた軍馬の物語 

time 2017/09/05

映画 「戦火の馬」第1次世界大戦を生き抜いた軍馬の物語 

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亀仙人2

映画 「戦火の馬」

2011年 アメリカ

1982年にマイケル・モバーゴの書いた児童小説「戦火の馬」をもとに作られました。第1次世界大戦でイギリス・フランス・ドイツと渡り歩いた馬のジョーイが主人公です。

監督: スティーヴン・スピルバーグ
製作: スティーヴン・スピルバーグ
キャスリーン・ケネディ
製作総指揮: フランク・マーシャル
レヴェル・ゲスト
原作: マイケル・モーパーゴ
脚本: リー・ホール
リチャード・カーティス
撮影: ヤヌス・カミンスキー

出演:

ジェレミー・アーヴァイン     (アルバート・ナラコット )
エミリー・ワトソン        (ローズ・ナラコット         )
デヴィッド・シューリス      (ライオンズ                         )
ピーター・ミュラン        (テッド・ナラコット        )
ニエル・アレストリュプ      (エミリーの祖父                )
トム・ヒドルストン        (ニコルズ大尉                    )
パトリック・ケネディ       (ウェイバリー中尉           )
デヴィッド・クロス        (ギュンター                       )

あらすじと感想

イギリス・デヴォン州の小作人の息子アルバートはきなじょのぽん上で馬の出産に立ち会います。その後もたびたび生まれた仔馬の所に訪れ、成長を見守りました。低い丘が連なるこの地方の風景は美しく一幅の絵画を見ているようです。

仔馬は大きくなり競りに出されます。アルバートの父テッドも農耕馬を買うため同じ競売場に来ていました。かって義勇農騎兵団の軍曹としてボーア戦争に参加し、勲章をもらっているテッドはこの馬を気に入り、周りがいさめるのも聞かず30ギニーという大金で落札してしまった。

素晴らしい馬を手に入れ意気揚々と帰ったテッドだが、かみさんに農業に適さないサラブレッドを大金を出して買ったためドヤされました。しかしアルバートは大喜びで、すぐ返してお金を貰って来いと怒る母親に一か月で調教することを条件に飼育を許してもらいました。

アルバートはこの馬にジョーイという名を付けさっそく調教を始めました。ところが、馬に大金を使ったため小作料が払えないテッドのところに、地主のライオンズが取り立てにやってきました。テッドはジョーイを使って荒れ地を耕しカブを育てて収穫するまで待って貰うことにしました。

地主が帰るとき、飼われていたガチョウが大きな鳴き声をたてながら地主を追い立てるシーンが笑えます。

荒れ地を開墾する初日、サラブレットが鍬をつけて耕すというので大勢の人たちが見物に来ました。はじめは上手くいきませんでしたが、途中で雷雨になり地面が柔らかくなって、荒れ地は立派な畑に変わりました。

植え付けたカブは順調に育ち一息つけましたが、収穫直前の大雨で全滅してしまいました。

約束していた小作料を払えなくなったテッドは、ジョーイを売ることにしました。30ギニーでジョーイを買ったのは騎兵部隊のニコルズ大尉でした。ニコルズ大尉は別れを惜しむアルバートに戦争が終わったら返すと約束して、フランスに渡ります。軍馬になったジョーイは黒毛の馬トップソーンと知り合い、2頭はライバルとして一緒に過ごします。

戦場でジョーイはニコルズ大尉を乗ドイツ軍の野営地に急襲をかけます。しかし、ナポレオン戦争時代のサーベルを抜いて馬で突進する戦法はこの時代には通用せず、部隊はドイツ軍の機関銃にやられて全滅してしまいました。

この戦闘画面はよくできていますが、原作が児童文学のためか同じ監督の作品「プライベート・ライアン」の冒頭のシーンのような手足が千切れ、内臓が飛び出すような残酷な描写がなく、戦闘が終わった後、沢山の人と馬が横たわっているだけですので、血を見るのが嫌いな人も安心して見ることができます。

生き残った馬は、ドイツ軍の基地に送られ重い大砲を引くのに使われることになりました。ジョーイと黒毛のトップソーンはドイツ軍の若い兄弟ギュンターとミヒャエルによって大砲ではなく、負傷兵を運ぶ馬車を引くことになりました。

やがてドイツ軍は前線に移動することになり、弟のミヒャエルは前線に、兄のギュンターは馬の世話のため後方に残ることになりました。ギュンターは弟のミヒャエルを連れてジョーイとトップソーンに乗り軍隊から脱走します。途中風車小屋で一休みしているところを、追手の部隊に見つかり兄弟は射殺されてしまいました。2頭の馬はそのまま隠れていて無事でした。

農場の娘エイミー、は風車小屋に隠されていたジョーイとトップソーンを見つけ飼うことにしました。エイミーは両親を戦争で亡くし、ジャムづくりをしている祖父と一緒に暮らしています。食料調達のためやってきたドイツ兵に対して、エイミーは2頭を自分の寝室に隠し難を逃れました。

エイミーはジョーイに柵を飛び越えさせようとしますが、ジョーイは低いところを通ったり、柵をよけたりしてうまくいかず、祖父に笑われてしまいます。

エイミーは祖父の許しを得て初めてジョーイに乗って出かけたところ、通りかかったドイツ軍に見つかり、ジョーイとトップソーンは大砲を引くために徴用されてしまいました。

重い大砲を引くために多くの馬が用意され、馬が弱ると射殺され代わりに新しい馬が交代するという使われ方をしていました。

馬によって丘に引き上げられた大砲は、眼下のイギリス軍に向かって砲撃を開始します。砲撃を受けるイギリス軍の塹壕には、アルバートが友人のアンドリューや地主の息子ディビッドと共に参戦していました。

命令を受け3人は大勢の仲間と一緒にドイツ軍に向かって突撃します。ディビッドは途中敵の弾に当たり負傷しました。アンドリューは、アルバートと一緒にドイツ軍の塹壕に飛び込んだところを毒ガスにやられ亡くなります。アルバートも毒ガスで目をやられ、後方の野戦病院に送られました。

この戦闘場面もかなりリアルにできていますが、血が流れるような残酷なシーンはありません。

一方ドイツ軍側では、ここまで一緒だった゜トップソーンは体が弱り死んでしまいます。ちょうどその時イギリス軍が攻めてきて、ドイツ兵は馬を置いて逃げ出しました。ジョーイは、進んでくるイギリス軍の菱型戦車を飛び越え走っていきます。

この菱型戦車は当時の戦車を復元して使っています。ドイツ軍が使っていた大砲も同じく当時の大砲を復元したものです。このあたりに監督スピルバーグのこだわりが見えます。

ジョーイは逃げる途中、ドイツ軍とイギリス軍の塹壕の真ん中で張り巡らされた鉄条網に絡まり身動きできなくなってしまいました。見かねたイギリス軍の兵士コリンとドイツ軍の兵士ペーターは、協力してジョーイを鉄条網から外し助けました。どちらがジョーイを連れて行くかで揉めましたが、コイン投げで勝ったコリンがイギリス軍側に連れて帰りました。

アルバートと同じ野戦病院に連れられたジョーイは、怪我がひどく射殺されそうになりましたが、アルバートが育てた馬と分かり、激しい戦場を生き抜いた「奇跡の馬」として治療を受け、イギリスに戻ることが出来ました。

のどかな田園と荒れ果てた戦場の風景と生活を比較して描くことで、のどかに暮らす生活と、お互い殺しあいながら生きていく世界で戦争による破壊の恐ろしさを訴えています。

 

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