映画 ドクトル・ジバゴ
1965年 アメリカ イタリア合作
監督
デヴィッド・リーン
脚本
ロバート・ボルト
原作
ボリス・パステルナーク
製作
カルロ・ポンティ
製作総指揮
アービッド・グリフェン
出演者
オマー・シャリフ
ジュリー・クリスティ
音楽
モーリス・ジャール
撮影
フレディ・ヤング
ニコラス・ローグ
編集
ノーマン・サベージ
第1次世界大戦からロシア革命、そして革命後の時期を生き抜いた詩人であり医師でもあるジバゴと、3人の男に愛された愛人ラーラーの波乱に満ちた生涯を描いている。
原作者ボリス・パステルナーク(1890年~1960年)について
パステルナークは詩人として1914年に処女詩集を出した。1930年まで詩や散文を発表し、文学者として高い評価を受けた。1930年に内容が革命にそぐわないとして、活動の停止を命じられた。その後はゲーテやシェイクスピアなどを翻訳して生活していた。
1946年56歳のパステルナークは20歳年下のオルガと知り合い同棲生活に入る。この時から小説「ドクトル・ジバゴ」を書きはじめ約10年かけて、完成させた。
晩年のパステルナークとオルガ
しかし当時のソ連では発禁処分となり仲間内てひそかに読まれていたが、1957年原稿がイタリアに持ち出され、イタリア語で発刊された。
1958年ノーベル文学賞の受賞が決定したが、ソ連政府の受賞したら国外追放するとの警告で辞退した。
ソ連での発禁処分が解かれたのは、ペレストロイカ後の1987年である。
苦労した撮影
撮影当時、原作が発禁処分を受けていたため、ロシア国内で撮影は許可されず、スペインで行われた。マドリード郊外に1年半かけてクレムリン宮殿をはじめ、路面電車の走るモスクワの大通りを再現した。
また一面の冬の荒野は、遥か彼方まで白いシートを敷き詰め、地面に積もった雪は大理石の粉で代用し、凍り付いた建物は溶かしたロウをかけて作り上げた。
CG全盛の現代では考えられないほどの手間と資金がかかってる。
感想です
第1次世界大戦・ロシア革命の戦いの場面をばっさり切り捨て、時代背景をわかる程度にして、ジバゴとラーラーの恋愛関係だけに絞り込んだのが良い。
時々シバコが何もせず、時代の波に動かされていく人々を、ただじっと眺めているシーンが好きです。ただ立っているだけど、この何もしない演技が妙に心に残っている。
社会の裏表に通じ、あらゆる階級の人々に顔が効き、この激動する世界にうまく立ち回って利益を得ている悪役のコマロフスキーが、最後に絶望的な状況に落ちたラーラーを助けるために大活躍する。ずっと悪人だと思っていたコマロフスキーが善人に見えてくる。
学生時代に結婚し後に赤軍の指揮官となるストレルニコフ、愛人の娘であるラーラーを犯してしまうコマロフスキー、そして愛人関係を続けるジバゴの3人の男たちが、一旦離れても再びラーラーの所に引き寄せられてくる。この3人はお互い顔見知りだし、ラーラーとの関係も知っていながら、付き合っているのも面白い。
最後にジバゴの兄であるエフグラフが、ラーラーとジバゴの忘れ形見の娘トニャーを探し当て、バラライカの名手であることを知り、「血筋だな」いうところで映画は終わる。
ジバゴが子供のころ、死んだ父親から遺産として贈られた、赤いバラライカに注目していてください。
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