sponsored link
亀仙人2映画 ザ・トレンチ(塹壕)
1999年 イギリス
「お前は大丈夫だ。心配するな。生き残るやつは一目でわかる。」
監督
ウィリアム・ボイド
脚本
ウィリアム・ボイド
製作
スティーヴ・クラーク・ホール
出演者
ポール・ニコルス
ダニエル・クレイグ
ジュリアン・リンド=タット
音楽
イブリン・グレニー
撮影
トニー・ピアース=ロバーツ
あらすじ
ソンムの戦いが始まるまでの48時間を、17歳の新兵ビリーの目を通し描いた映画。
映画の大部分は塹壕の内側で起きた出来事に終始しています。
1916年6月末日、北フランスを流れるソンム川に沿って作られたイギリス軍の塹壕が舞台です。6月29日の攻撃予定が7月1日に延期になったところから話が始まります。
17歳の新兵ビリーは兄エディとともにこの戦いに参加していた。塹壕では仲間同士で、トランプに興じたり、デル伍長が持ち込んだヌード写真を見せあったりして気を紛らわせていたが、長期に渡る雑務や、気の抜けない監視などで疲れ果てていた。
小隊長のハート中尉は先延ばしになる攻撃と、最前線勤務の緊張から酒におぼれている。小隊長は退避壕で詩集を読むなどしている文学青年で、戦争には向かないらしい。
頼りない小隊長と、少年達の新兵の間に挟まったウィンター軍曹は、小隊長を励まし、新兵達の気が緩まないよう常に気を配っている。
ビリーは夜間の監視が終わった後、皆かが寝静まっているなか、デル伍長のヌード写真から知り合いの女の子に似ている1枚を抜き取ってしまう。翌日これがもとで大騒ぎが起きることとなる。
6月30日早朝、起こされると同時に警戒態勢に入る。警戒解除後、兄エディはデル伍長にそそのかされて監視孔から外を覗いたところを敵の狙撃され負傷してしまった。一命はとりとめたが、ビリーにとっては大きな衝撃でした。
同じ日、連隊から大佐が前線を視察する様子を撮影するためにやってきた。撮影後タベントリーが「高みの見物かよ」と口を滑らしてしまう。大佐は「そう、戦うのは君らだ」とだけ言い残して立ち去る。これがもとで、彼は軍曹から目を付けられるようになった。
夕方、ホック、ラグ、チャーリ―の3人は食糧庫に夕食を取りに行ったが、ドイツ軍の直撃弾で全員バラバラになって死んでしまう。様子見に行かされたビリーは、3人の死体を見て半狂乱になって戻ってきた。
夜、翌朝の攻撃に備えて敵陣の様子を見てくるよう命じられたウィンター軍曹は、デブのベックウィズとともに斥候に出かける。
塹壕に聞こえてくる叫び声や銃声に、ハラハラしながら待っていると、二人はドイツ軍の少年兵を捕らえて戻ってきた。ドイツ兵の見張りを命じられた彼らは、敵愾心を燃やす者、同年代の敵兵に親近感を覚える者、いろいろです。
ベックウィズから敵陣の様子を聞いたタベンストリーは、5日間も砲撃を受けたのにも変わらず、敵兵が塹壕で歌っていたことや、鉄条網が無事なのを知り迎撃態勢を取って待ち構えていると悟る。
突撃の日の朝、ハート中尉はウィンター軍曹に、指揮系統の乱れから2中隊が撤退したため自分たちの部隊が第1陣になったことを知らせる。
「新兵ばかりで無理です。」と抗議する軍曹に「新兵でも、命令に従うしかない」と中尉は答える。
ウィンター軍曹は、新兵の不安を和らげるためにラム酒を与える許可を取り、デル伍長に取りに行かせる。しかしねデル伍長は途中でラム酒に口を付け、更に爆撃でラム酒の壺を割ってしまい、手ぶらの上フラフラの状態で隊に戻ってきた。
ウィンター軍曹は、急いでハート中尉持参のウィスキーを隊員に飲ませるよう懇願するが、断られてしまう。しかし、中尉は突撃直前に、自分のウィスキーを隊員に分け与えた。
「死」への恐怖を語るビリーに、軍曹は「お前は死なない。生き残るやつは一目でわかる。」と言って、励ますのであった。
攻撃開始の笛が鳴り、隊員たちは一斉に塹壕から飛び出していく。
感想です
この映画で注目するのは、ダニエル・クレイグが演ずるたたき上げの軍曹だ。
迫りくる突撃の重圧の中、感情を抑えきれず暴走する新兵をまとめ上げ、頼りない隊長の中尉を立て、任務を遂行するために大活躍する。
戦闘マシンのような軍曹を見ていると、過去どれだけ仲間や部下が死んでいくのを見てきたのだろうと思う。戦場で正気を保つには、人間らしい感情を抑えることの重要さを身をもって体験してきた者だけが持つ凄みが、男らしさとなって表れている。
過去多くの修羅場を潜り抜けてきた軍曹だからこそ、重圧に耐えきれずつい酒に頼ってしまう中尉の心も分かるし、負傷した兄や爆死した仲間に動揺している若いビリーを気にかけ、慰めたり、励ましたりできる。
この軍曹でも、手紙を書いたり、妻の手作りのジャムをなめていながら、故国に残っている家族を思い出している人間らしい一面もある。
- 映画の補足です。
映画の突撃シーンの兵士が持っている機関銃が、第1次世界大戦が始まった年(1914年)からイギリスで生産された、ルイス軽機関銃です。
軽機関銃と言っても重さが12㌔ちょっとあるのでかなり重いです。
標準マガジンで47発、映画の大型マガジンでも97発しかないのでフルオートで打つと10~15秒で弾が無くなります。(発射速度が毎分500~600発あるため。)そのためもう一人予備の弾倉を持つ人が必要です。
またマガジンの下部が剥き出しのため、土やゴミがつまり動作不良が起こしやすく、第2次世界大戦には、ほどんど使われなくなりました。
このサイトをご覧くださっている皆様へ
このサイトで取り扱っている映画は、DMMの宅配DVDレンタルで借りられます。
DMMに入会すると、希望するタイトル(あらかじめリストに登録しておきます)が2枚づつ封筒に入れて、郵送されてきます。返却は同じ封筒に入れて郵便ポストに投函するだけです。
近くにビデオレンタル屋さんがない所などでは、助かると思います。
またこのサイトで扱っている映画のDVDは、店舗に置いていないことが多いため、探したり取り寄せてもらったりする手間を考えると、望む商品を直接自宅に届けてもらえるこのサービスは、大変重宝です。
今はやりのネットによる動画配信サービスよりも、はるかに多い約44万タイトルのDVDを扱っておりますので、なかなか手に入りにくい映画も見ることが出来ます。
現在30日間無料体験サービスを行っておりますので、一度試してみることをお勧めいたします。
興味のある方はこちらをクリックしてみてください ↓