なぜ戦争が始まるのか 

映画からその訳を探ってみようby亀仙人2世

映画 「帰ってきたヒトラー」第二次世界大戦を起こしたヒトラーが現代に蘇ったらどうなるか

time 2017/01/14

映画 「帰ってきたヒトラー」第二次世界大戦を起こしたヒトラーが現代に蘇ったらどうなるか

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亀仙人2

 映画 「帰ってきたヒトラー」

あのヒトラーが現代のドイツに蘇ったら、人々は拒否するだろうか、それとも受け入れるだろうか? ヒトラーに扮した役者がドイツ各地を歩いてみました。

制作2015年  ドイツ  (2016年6月日本公開)

 

監督
デビッド・ベンド
製作
クリストフ・ムーラー
ラース・ディートリヒ
製作総指揮
オリバー・ベルビン
マーティン・モスコウィック

キャスト
オリバー・マスッチ    (アドルフ・ヒトラー)
ファビアン・ブッシュ   (ファビアン・ザバツキ)
クリストフ・マリア・ヘルプスト (クリストフ・ゼンゼンブリンク)
カーチャ・リーマン  (カッチャ・ベリーニ)
フランツィシカ・ウルフ  (フランツィスカ・クレマイヤー)

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あらすじ(ネタバレあり)

1945年に自殺したはずのヒトラーが、2014年のベルリンにタイムスリップしてきたところから話が始まります。
状況がつかめないヒトラーがブランデンブルク門前の広場で彷徨していると、カメラやケータイで写真を撮る人や一緒に自撮りする人々に取り囲まれてしまいます。

この映画の特徴は、ヒトラーを街頭に出して人々と直接会話することで、一般の人がどう受け止めるかドキュメンタリーとして描いているところです。

疲労困憊したしたヒトラーは、新聞スタンドで倒れ込みそこで保護される。

翌日、ネタを探していたテレビマン(ザヴァツキ)に拾われて、一緒にドイツ国内を旅し、人々と話し合い、その様子がYouTubeに投稿され100万ヒットを超す大ブレイク。早速、ザヴァツキはテレビ局の福局長ゼンゼンブリンクに売り込み、局長のベリーニに女史の決定でヒトラーの物まね芸人として、お笑い番組でデビューすることになった。

ザヴァツキとの旅で人々が、移民・難民問題や、政治に対する不満をつけば食いついてくることに気が付いていたヒトラーは、自分の考えを押し広め大衆の支持を得ることに成功。一躍大スターにのし上がっていく。果てはインターネットで新たに親衛隊員を募集し、組織してしまう。

かねてから局長の座を狙っていたゼンゼンブリンクは、ヒトラーを礼賛しているとベリーニ局長を検察に密告した。民衆扇動罪で調べを受けたが問題なしとされ失敗する。次にヒトラーがザヴァツキと移動中、ひょんなことから指に噛みついてきた子犬を射殺した動画を入手。これをヒトラーが出演している番組で流しところ、一般視聴者の反感を買いヒトラーとベリーに女史はテレビ局をクビになってしまう。

暇になったヒトラーは、今までの出来事を本にして出版する。彼の書いた本「帰ってきたヒトラー」は瞬く間にベストセラーのトップに登りあがり、ザヴァツキ監督の下で、映画化されることとなった。

ヒトラーは蘇った。

皆がヒトラーのそっくりさんだと思っている中でただ一人、ガス室で一族を殺された経験を持つ老婆が本物のヒトラーだと見抜く。

「昔と同じだね。同じことを言っている。みんな最初は笑っていた。だまされないよ。忘れてない。」

この様子を見ていたザヴァツキは、色々調べた結果、物まね芸人のヒトラーは、タイムスリップで現代に現れたヒトラー本人だと分かりベリーニ女史に訴えるが、逆に精神病院に収容されてしまう。

最後にヒトラーはこう言っています。

「1933年当時 大衆が扇動されたわけではない。彼らは計画を明示したものを指導者に選んだ。私を選んだのだ。選んだ者たちは普通の人間だ。優れた人間を選んで、国の命運を託したのさ。どうする。選挙を禁止するか」

ヒトラーは着々と人々の支持を集めていく、このままいけば、どうなってしまうのだろうか。

この映画に関する豆知識

その1

映画の冒頭で、ヒトラーがマナー講師のトーマス・M・ケップルに「どこへ行っても敬礼してもらえないのだ」と訴えています。

現在ドイツ国内では「ヒトラー式敬礼」は「ナチ賛美・賞賛」の対象となり民衆扇動罪として、逮捕・処罰の対象となっています。ですからドイツでは、学校で挙手をする時や、食堂で店員を呼ぶ時は人差し指を立てて行います。

その2

ヒトラーが最初にテレビ出演したとき何もしゃべらず沈黙したまま、場内のざわめきが収まり皆が進んで話を聞こうとするようになるまで待ち、緊張状態の中で話し始めたのは、かってヒトラーが首相就任演説で行った方法です。

その3

映画の中で「バックトゥザフューチャー」や「ヒトラー 最期の12日間」の場面を焼き直して使ったところがあります。

その4

現在世界中でヒトラーの「我が闘争」が読めるのは日本だけ。

映画の中でネオナチのNPD(ドイツ国家民主党)の本部を訪ね党首のビルネ氏に「我が闘争」を読んだかと尋ねたとき、

「ドイツでは入手困難で」

と、答えてます。

「我が闘争」の版権はヒトラーの死後ドイツのバイエルン州が持っておりその著作権を盾に、ドイツ国内だけでなく世界中に出版を禁止してきた。

日本の場合は同盟国だった関係もあり、戦前の1932年に「余の闘争」として翻訳本が発刊され、その後注釈を加えた新版や新訳が発行され続けている。

ただこの著作権も、ヒトラーの死後70年たった2015年で切れるため「学術的な注釈を付ける」ことを条件に、発行を認めることとなった。

その5

映画の中で

「ベリーニ女史は、リーフェンシュタール並みだ。」

とヒトラーが言っている、リーフェンシュタールは、女流映画監督のレニ・リーフ

ェンシュタールのことです。

撮影中の彼女(真ん中の人)

 彼女が撮影したナチス党の第6回全国大会の記録映画「意志の勝利」は、内容はともかく(ナチスのプロパガンダ映画)映像はとても優れており、ドキュメンタリー映画の手本とされてきました。ところが第2次世界大戦、多くのナチスの宣伝映画を撮ってきたとされ、戦後は2度とメガホンを取ることはありませんでした。

感想です。

この映画を見ているとアメリカの新大統領に決まったトランプ氏とダブってしまいます。はじめはトンデモ発言を繰り返す、受け狙いの泡沫候補だと思って笑って見ていましたが、あれよあれよという間に国民の支持を得て、最終的に大統領の地位を手に入れました。

今まで、ヒトラーの場合は特殊な時代背景のもとでの出来事だと思っていましたが、暴言王と言われたフリッピンのドゥテルテ大統領 に続いて、世界のリーダーであるアメリカでも同じようなことが起こると、この流れが世界に広まりそうで心配になってきます。

 

こちらにヒトラーの役を演じた主演俳優オリヴァー・マスッチ氏へのインタビュー記事が有ります。

ヒトラーに扮して街の人たや極右のネオナチ、極左グループと接した時の体験談などが出ています。

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