なぜ戦争が始まるのか 

映画からその訳を探ってみようby亀仙人2世

ヘミングウェイの見たイタリア戦線は。 映画 「武器よさらば」1957年

time 2017/08/26

ヘミングウェイの見たイタリア戦線は。 映画 「武器よさらば」1957年

映画 「武器よさらば」

1957年 アメリカ

1917年7月、アメリカ赤十字の一員として救急車を運転していた18歳の青年がオーストリア軍の迫撃砲弾を受けて負傷し、イタリアの病院に入院した。彼の名はアーネスト・ヘミングウェイ、後にこの体験をもとに小説「武器よさらば」を書きました。

監督: チャールズ・ヴィダー
製作: デヴィッド・O・セルズニック
原作: アーネスト・ヘミングウェイ
脚本: ベン・ヘクト
撮影: オズワルド・モリス
ピエロ・ポルタルピ
音楽: マリオ・ナシンベーネ

出演:

ロック・ハドソン
ジェニファー・ジョーンズ
ヴィットリオ・デ・シーカ
マーセデス・マッケンブリッジ
アルベルト・ソルディ
エレイン・ストリッチ
オスカー・ホモルカ

あらすじと感想

アイキャッチの写真は1918年当時のヘミングウェイの写真です。(ウィキペディアより)

ヘミングウェイの小説「武器よさらば」は、1932年ゲーリー・クーパー主演で映画化されており本作はそのリメイク版です。

主人公のフレデリック・ヘンリー中尉は、アメリカ人ながら志願兵としてイタリア軍に入り医療部隊で救急車を運転していた。休暇から戻り、仲間の軍医リナルディ少佐から新しくイギリスから看護婦としてやってきたキャサリンを紹介され恋に落ちる。前線に行く前の晩、二人は病院の庭で初デートする。この時急に雷雨になり、キャサリンは雨をとても怖がっていた。彼女は、雨に打たれて死ぬような予感がして雨を怖がっていたのだった。こののち、雨は不吉の前兆として映画の重要な位置を占めるようになります。

前線に戻ったフレデリックは、救急車を運転してイタリア軍と行動を共にします。尾根の上に陣取るオーストリア軍に対して、イタリア軍は延々と山道を登り攻撃を仕掛けていきます。最前線で負傷兵を運ぶために救急車で待機していたフレデリックは、オーストリア軍の砲撃を受け足に負傷してしまいました。フレデリックはミラノにあるアメリカ人専用の病院に移されます。親友の軍医リナルディ少佐は裏から手をまわして看護婦のキャサリンを同じ病院に配属させました。

ミラノのアメリカ人病院はなぜか患者はフレデリック一人、担当の看護婦は口うるさい婦長を含めて三人。それをいいことにフレデリックは、酒やアメリカ産のオートミールを買ってこさせたり、暇があればキャサリンと共に病室で過ごし、果ては湖でボートに乗ったり、競馬場に一緒に行く始末。この競馬場でキャサリンが妊娠したことを知らされた。あまりの振る舞いには婦長も頭にきて、完治を待たずに戦場に送り返してしまう。ま、当然の処置ですね。

ヘミングウェイは自分の作品が映画化されると、政治的な部分が骨抜きにされ、ただの恋愛ものになっていると怒っているが、同感です。

フレデリックは軍隊に復帰したが、ロシアが革命で第一次世界大戦から脱落したため、オーストリア軍にドイツ軍も加わり、イタリア軍は戦線を維持出来なくなり、野戦病院のあるオルシノの町も砲撃を受けていた。医療部隊も軍の命令で退却することになったが、軍医のリナルディ少佐は多くの負傷兵を置いていくことに、耐えられなかった。

大勢の一般市民も混じり退却路は大渋滞であった。退却中フレデリックは、戦争は兵士だけではなく、大勢の市民も巻き込んで殺すのを目の当たりにした。リナルディ少佐は

「俺たちはクズだ。こんなクズはドイツにやられればよい」

と口走ったところを憲兵に見つかり、軍事法廷で大衆を扇動したとして銃殺されてしまった。一緒にいたフレデリックも、イタリア人でないとして銃殺されるところだったが、何とか逃亡することができた。

恋愛ばかりでなく、残酷ですが戦争における理不尽さを描いたこの部分もしっかり取り上げれば、違った映画になったと思いますが、残念です。

ミラノに戻ったフレデリックは、キャサリンと共に一晩かかって国境の湖をボートを漕ぎ、スイスに逃亡した。スイスでは警察官にとがめられたが、アメリカ人とイギリス人と分かり、滞在を許される。ここで子供の出産を楽しみに、三人で暮らす新しい生活を夢見て過ごしていた。

出産の日、外ではキャサリンの嫌っていた雨が降っていた。それまで順調に出産を迎えていたキャサリンだが、予想外の難産で母子ともに死んでしまう。雨あがりの町、病院から出て歩くフレデリックにとって、戦争によって死んだ大勢の人々の数が増えてしまった。

見終わって監督の力量の差か、元になった小説の解釈の違いか、もう少し何とかならなかったかと思います。

 

同じように第一次世界大戦の軍医と看護婦の恋を描いた、こちらの映画と比べてみてください。

ロシア革命前後の女性ラーラーとそれを取り囲む3人の男達の物語 映画 「ドクトル・ジバゴ」

この映画の舞台となったイタリア戦線の解説はこちら ↓

第1次世界大戦 イタリア

 

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